東西南北七並べ

すき焼き

一端のオタクに捧げられた「レディ・プレイヤー1」

4/20、「レディ・プレイヤー1」という映画が公開された。
昨日のことだ。
存在は勿論知っていたが、「はいはいネトゲワールド俺つええものでしょ」という程度の認識だった。

愚かだった。あまりにも。
それは、ポップカルチャーに親しんできたオタクへ向けた最高の作品だった。

予告編を見てほしい。
youtu.be






この約3分の映像だけでも山盛りの感想が脳から漏れてくるが、
どうにか絞るとするなら次の2つだ。
・映像がすげぇ
・金田ァ!!

端的に言って、同じ感想をもし抱いたのなら、
今すぐに家を飛び出して最寄りの映画館へ飛び込め。
TOHOシネマズでも、109シネマズでも、小さく風情ある映画館でもどこでもいい。
しばらく映画なんて見てない?気にするな、行け。
一端のオタクなら、今まで多くのカルチャーを見て聞いて学んできただろう。そうして、数え切れない作品を糧にしてきただろう。あるいは人生そのものかもしれない。この作品は、そうしたカルチャーが、スティーブン・スピルバーグの手によって編纂され、スパイスとして散りばめられたフルコースだ。たしかに、VRワールドの創始者が残したイースターエッグを探すというシナリオは、古今東西数多の物語で使い古された聖杯探索の類型である。が、故に強固であり、そこに何ら疑う余地はない。要所要所にさながらマリオカートのアイテムのように組み込まれた作品が、そのままストーリーとなり、ユーモアとなり、そしてキャラクターと結びつき、この旧くも新しい世界観そのものを編み上げているという職人技。惜しげもなく浴びせられるファンサービス。そういった要素でにやりとさせながらも、二郎並みのボリュームが勇者30レベルにテンポよく進んでいく展開の巧みさ。
これを最高と形容せずしてなんとする。

「金田?何?誰?」というそこのお前も問題ない。
この作品で取り上げられたカルチャーは、概ねメインストリームに沿ったものたちだし、仮に分からずとも全く置いてけぼりを食らうというものでもない。故に何の躊躇いもなく見ろ、と強くお勧めしておく。

ただ、可能であればおたくフレンズ2人以上で見に行くほうがいいかもしれない。見たあとで「あのシーンのアレって…」という「わかってるトーク」や、ついてこれるか?と「互いに互いの知識を補完しあったりしたくなるムーブ」の発生が確定的に明らかであるからだ。
かくいう俺も流行る気持ちを抑えられず1人で見てしまったがゆえに誰かとネタバレトークがしたくてうずうずしているし、その衝動が抑えきれないがためにこうして上映終了後即マクドに駆け込んでブログを書いている。

また、吹替版ならメイン二人の声優はKENNと坂本真綾だ。ここでピクッとするオタク、まだ家でゴロゴロしているつもりか?

レディ・プレイヤー1」を見るうえで予習しておくべき作品やカルチャーは正直山ほどあるし、俺も見落としているものが間違いなくある。
が、「ネタがわからないかもしれない」なんてことを気にしてるならそれは杞憂だ。むしろ、そういえばまだあの作品見てなかったな、と新たな世界が広がる入り口にすらなると思う。
そして、そうした作品たちを一覧にしようかと思い立ったのだが、それらをここに記すには余白が狭すぎる。