東西南北七並べ

すき焼き

コードギアス復活のルルーシュ 感想書き殴り


復活のルルーシュ、見てきましたよ何とか初日に。
最高ですね。なんとまぁこんな極上の(ほぼ)大集合映画を作ってくれたもんです。
全体の構成やシナリオに関してはもう2時間一本勝負でこれだけ詰め込んだら
多少の駆け足やご都合展開は致し方ないとして振り切ってる感が良いです。
谷口監督も仰っているようにエンタメ全部乗せで振り切っているのがギアスなわけで、
その勢いがそがれないようにすることが面白さの核である以上は正しい作り方だったと思います。
シーンごとにやってるときりがない&語彙と脳が追い付かないので主要3人に絞った感想を置きます。

 

ルルーシュ
復活はやいね!!!!!でもそれでいいんだよ!!!!!!
正直見る前までは遊戯王型の映画にならないか危惧してたんですよね、
最後にアテムがふんわり復活してみんなの心の中に―――!的な。
流石にタイトルで復活と銘打ってそれやられたら立ち直れないとか何とか思ってましたが当然そんなことは無く。
序盤のあうあうあールルーシュ罪と罰という感じで、Cの世界に「もっていかれた」者の末路として一貫した描写だったので、その後の復活と相まって盛り上がりました。
「コード継承が曖昧なままだったのでギアスを使いながらも不老不死になっている可能性があった」のであれば首元にコード継承して復活したルルーシュがギアス使えるのはなぜ?というあれは置いときましょう。些事ですきっと。
「なんか変わった?」と言わしめる達成人オーラ。ナナリーを助け出すために長い長い遠回りをしてやっと土の味を知ったあのころとは違い、即座に助けを求める。そこに一片の嘘もなく、最速最短で一心に目標へ向かう姿と溢れる人間味が、様々な負の感情を経てなお人々を惹きつける。
ネリ様ほんと妹のことになるとちょろいなぁとは思っても言わない。
いざ作戦が始まればシャナムの理不尽な世界系死に戻りギアスによって復活早々窮地に立たされながらもこれまで常に並列で多くのルートを用意してシナリオを進めてきたルルーシュが、逆に未知のギアス能力に対して仮説の検証を通じルートを絞り込んでいく構図が綺麗です。苦戦させようにも黒の騎士団が強すぎてこんなギアスを出さざるを得なかったんだろうとは思いますが、Cの世界で囚われている設定と上手く繋げているので違和感控えめだったのは大河内氏の仕事なんでしょうおそらく。
最後の2択も、これがスザクなら「2択程度、自分ならどちらでも潰せます」と言いそうなところを運頼みにするのではなくカマをかけて確定させるのが実にルルーシュらしい。得意の地盤崩し()に頼らなかったのもベネ。
ヘタレとイケメンとのバランスがうまい具合に振れていき、ラストはラブコメもかくやといわんばかりのプロポーズでごちそうさまでした。
幸福に生きよ!


・スザク
ゼロの仮面が重いのかチート感の薄れたスザク。
育ちが良く雑な戦いに慣れていないスザクがサンドボードを欲しがっているのは「らしさ」だなと。
こういう「らしさ」に限りなく違和感がないのがコードギアスの凄いところだと思う次第。
その後捕まってお仕置きされるスザクがややえっちで15禁か?と思いましたが普通にピンク色出しちゃってましたねお姉さまが。
ウザクキック分析は草。
ルルーシュの復活に対して唯一純粋な怒り(物理)をぶつけるあたり、色々溜まってたんだろうなとかそりゃ当然だわなという感。
その後の「ゼロは君がやるべきだ」「生きていてくれてよかった」も含めると、子供時代からずっと平和のために戦ってきたものの、いざ手に入れるとそれを武力とは違う形で維持していくことがまたどれだけ大変かを味わって成長してきた(疲れてきたともいう)1年に思いを馳せずにはいられないやつですね。
とはいえ間髪入れずにルルーシュ陣営にて野戦に身を投じるスザクとか「君のやり口ならよくわかってる」とかSSでどんだけ書かれてきたif展開だよ公式最高ですありがとうございます美味しいです。スザクとカレンの共闘も同じく、好敵手に背中を預ける少年漫画展開はやはり単純にして最強。まさかのナイトギガフォートレスでそろって参戦するあたりも本当にファンサービスが過ぎる(恍惚)
というかこの時全員が思い思いの機体で戦ってるの超エモくないですか特にジェレミア。ただのサザーランドが忠義ビーム撃ってるのは笑いました。
ランスロットsiNも装甲パージしてからは圧倒的で、預言の無いシャリオに危なげなく割と無慈悲に勝つあたり白い悪魔~~~って感じでした。


・C.C.
序盤では母性を溢れさせ、中盤では人間味を溢れさせ、そしてラストでは涙を溢れさせにくる至高のメインヒロイン。
まずキャラデが可愛すぎる。なんだその髪型。そして後半のハイレグ。神か。
そして表情がなんと豊かなことか。人間離れした魔女も良かったけどこれもまた蝶サイコーです。

ルルーシュを守る姿はかつてマオを育てていた時と同じなのだろうか、マオはやがてに永遠の1人にさせるために育てていたけど今は永遠の2人になりたくて世話をしているその対比みたいなことを考えて勝手にエモくなれるのがオタクですよねきっと。
はじめての生身アクションシーンも相当無茶な旅してきたんだろうなと感じさせられるほど堂に入ってるしなんなら血の染みた服の方が自然なあたりが本当に魔女。
なのにようやく復活したルルーシュに対して感情を爆発させるでもなく、一歩引いてしまうのが孤独に愛されてしまったC.C.たる描写ですよね……
カレンがめちゃめちゃ愛情表現してるのと対照的なのがまた……
月虹影で久々にダブルエントリーするとき差し出した手をスルーされてムッとし、戦略を看破されてテンパってるルルーシュを発破するシーン。インタビューにあるように今までのC.C.ならきっとしなかったであろう重ための感情表現も、これまでの苦労やルルーシュとのすれ違いや一方通行な思いが全てこもった渾身の演技に胸が詰まる。
童貞坊やとはもう流石に言わないんですね、もしかして(自粛)
個人的には旧劇のミサトさんに近いアレを感じました。というか今作、序盤は若干ヱヴァQ/シンエヴァっぽい雰囲気有るんですよね。取り込んだまま凍結とか放浪とか辿り着いた場所が希望を教える的な意味で。
まぁそれはおいといて。
「2人のような気がしてから、また1人で過ごすようになってしまった」ことで感じた寂しさと、果ての無い繰り返しの中で、ようやく「経験という積み重ねはもうおしまいにしようと」思える相手に出会えた嬉しさが、約束を果たしてもらうために、ほんの僅かな可能性にすがって気の遠くなるような旅をしようと思い至るほどの執念、きっともうずっとずっと前に捨ててしまったような人の心の象徴、を取り戻させた。
そしてその相手が、かつて本当の名前を呼ぶことで仮初の安堵を与えてくれたルルーシュが、その名を捨てて本当の意味で自分と対等になる道を選んでくれたことを理解して
発露する感情こそが、コードギアスという物語に与えられたもう一つの結末だったんだと思います。
ちょっと無理すぎて号泣不可避です。
複製原画を、売ってください(真剣)

【1期11話「ナリタ攻防戦」より】
『いい名前じゃないか。C.C.よりよっぽど人間らしい』
『馬鹿馬鹿しい!
 私に人間らしさなど……どうせ私は……私には……。
 忘れたんだ……全部。何もかも……。
 今更名前なんて……名前、なんか……』
『いい機会だから言っておく。そう、さっきは助かった。
 今までも、それから、ギアスのことも……
 だから、一度しか言わないぞ?
 ……ありがとう』
『感謝されたのは…初めてだ…』


『一度だけ。……大切に、心を込めてな』
『……これでいいのか?』
『ダメだ、全然ダメだ。優しさが足りない。
 素直さと労りの心も。発音も怪しいし、何より、暖かみに欠ける』
『我が儘な女だ』
『そうとも、私は C.C. だからな』

【引用終わり】


・その他
ディートハルトは救われませんでした。残念。
同じく中華組も画面にかろうじて映るレベルでまぁ三部作の扱いを鑑みても星刻はもっと重要キャラになるはずだったんでしょうが尺要素になってしまったのはもう仕方あるまいって感じなんでしょうね。
そしてリアル集合無意識に殺されるくらいならいっそ散華しようとするのは汚いな流石扇きたない。
と思いましたが玉城と敵国乗り込んでレジスタンス風味やってるのみるとなんとなく許せてしまうのがもうなんかずるいですわ。
あまりにも変わらない会長とリヴァルや、絡みそうで全く絡まなかったシャーリーら生徒会組とはぜひ同窓会ネタを…
え?音声媒体や書き下ろしで何度もやってる?
欲しがります映像化するまでは。

谷口監督作品でCV高木さんでガラの悪い敵役とか完全にビッグマグナムで思わず笑顔に。太くて固くて暴れっぱなしなアルターKMFにカレンが拳(ドリル)で突っ込むところとかもうまんま過ぎてそこはジノにやらせた方がいいのでは?と心の中の田村ゆかりが叫んでいました。ノッブを噛ませに使うあたりがギアスですね。クジャパットも含めプロの傭兵集団なのに戦い方が色々とガバガバなのは気にしたら負け。
そういえばエンドロール後の2人、ハチャメチャに魔女と魔王でしたが憎しみのあまり教団壊滅までして根絶やし目論んだのにまたギアスユーザー増やすん?
とか思いましたけどシャーリー生きてると憎しみポイントはそんなに上昇してないからこの辺はセーフなのか。タクティクスオウガみがある。

あと序盤にアレクサンダ型がでてたりしましたが基本アキト要素は回収するそぶりもなかったのでこれは続編に期待ということでよろしいんでしょうか谷口監督。


なんやかんやいいつつエンタメ極振りとエモさ全開の最高のファンサービス映画だったと思います。リアルタイムで応援し続けて、10年越しの新作を楽しみにし続けて本当によかったです。
一方でこんなもの見せられたらオタクはまた次の燃料を欲しがるのが目に見えてると思いますし実際欲しますしお金なら落としますので何卒……!!!!!!!!

以上書き殴りでした。

 

 

 

 

 

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今見るとヱヴァQ予告を彷彿とさせるあれこれ……具合ですが

鍛えられたオタク各位は予告はイメージビデオと百回唱えてやっていきましょう。